フォーラム31

フォーラム31最終のご案内

学習・発信のひろば フォーラム31

 

テーマ:子どもたちの現状を見つめ、子どもの権利の実現を考える

開催日時:2023924()10:0015:00

開催会場:国立オリンピック記念青少年総合センターセンター棟401

&オンライン(ZOOMミーティング)

参加:会場&オンライン共にホームページから申し込めます。

            参加費(会場・オンラインとも1000円)は当日受付または振込にて

 

司会・進行:大屋寿朗(31条のひろば事務局長/Art.31)

 

○開会あいさつ・問題提起 

齋藤史夫(31条のひろば実行委員長)

今年の第4回「ひろば」は、国連・子どもの権利条約採択35周年・日本批准30周年の節目の年であり、 国連・子どもの権利委員会から日本政府の5年に一度の報告書(第67回国連審査)を提出するように求められている2024年という、国連と市民との対話にとっても大切な年を準備し、展望する「ひろば」になります。

 前回第45回国連審査で、子どもの権利委員会から勧告された「競争的な社会での子ども時代の喪失」の現状は今どうなっているのか、コロナ禍を経て子どもたちの置かれた困難な状況はどのように変化しているのか、現状をリアルに出し合い、その中で困難を乗り越えようという全国のとりくみと、子どもたちが発揮している可能性を再発見する「ひろば」にしたいと考えています。

 自由・闊達な、報告、情報交流・意見交換を行うために、全体を1部と2部に分けて、次のような流れで進めたいと思います。

 

〈第1部〉 10001215

○ディスカッション:見つめよう子どもたちの今・子どもたちの可能性

全体として、子どもたちの姿と生活のリアルな実態・問題点を明らかにする

 

報告① 「フォーラム31」での問題提起に当たって

山下雅彦 (東海大学名誉教授/子どもリスペクト研究会)

 今回、5名の報告者の1人として発言することは了解していましたが、直前に「全体への問題提起を」と実行委員会から要請されたのにはいささか戸惑いました。しかし、ありがたい役目だと思い直し、お引き受けします。

 そのために、まず、第1回の「ひろば」シンポジウム「豊かな『子ども時代』の実現と31条」(2020年)報告集の自分の発言部分を読み直してみました。何かまとまりのないことをしゃべったような気がしていたのですが、完璧でした(笑)-「子どもリスペクト」の根拠と原型が示されていて。ただし、その頃、「子どもリスペクト研究会」の発足や拙著『子どもリスペクトから始めよう!-子どもの権利が当たり前の日常へ-』の出版(2023年の4月・5月)は、まったく予見していませんでした。

 今回のフォーラムでは、「知っているようで知らない『子どもという生き物』」(子ども観)の見地から、子どもたちが置かれている抑圧”の現状に目を向け、そこからの解放をめざす実践の契機や方向性を、権利条約31条がひらく可能性を見すえて、ご一緒に考えたいと思います。

 

○会場参加者・サテライトからの発言とディスカッション

 フォーラム31に先駆けて実施された2つの「ひろば」、「キャンプ31」「シアター31」の報告も織り交ぜながら、昨年のひろば以降、1年間にわたって行われてきた実行委員会で積み重ねられた、各団体の活動や身近な子どもたちの様子など、会場参加者・サテライト会場から、積極的な発言をお願いします。

 

〈第2部〉13001500

○世界に発信・対話しよう-31条ムーブメントの課題を提起する

 午前中の交流・意見交換を踏まえて、各分野の視点で子どもの権利と31条を語っていただきます。

 

報告② 遊びのマニフェスト「子どもが豊かに育つ社会のための緊急政策提言」

嶋村仁志(TOKYO PLAY/IPA日本支部)

遊ぶこと。誰かが決めた評価やゴールに関係なく、やりたいと思ったことを、心の赴くままにやること。遊べることで、人は生きている実感を得て、身体を動かし、様々なことを心で感じ、人間関係のレパートリーを自分で増やしていきます。遊ぶことは、子どもが主体的に自分で自分を育てる本能的な「いのちのしくみ」です。子どもが遊ぶことを保障することは、教育の機会を保障することと同じく重要な社会としての課題です。2023年春、こども家庭庁の設立、統一地方選挙を前に、子どもが遊ぶ環境整備に本気で取り組みたいと考える自治体や議員の方たちが現れるようにというTOKYO PLAYの思いを込めて、遊びのマニフェスト「子どもが豊かに育つ社会のための緊急政策提言」を発表しました。今回は、そのマニフェストの概要に加えて、子どもの遊びを取り巻く政策に関する海外の動向をお伝えしたいと思います。

 

報告③ IPA グラスゴー大会にて「31条のひろば」の報告から考えたこと

石濱加奈子(洗足こども短期大学/子どものからだと心・連絡会議)

 2023669日、スコットランド、グラスゴーにて、IPA(International Play Association) World Conferenceが行われました。私は日本支部として“JAPAN TODAY” と題するパネルディスカッション内で、31条の会の紹介、および2022年の31条のひろばのキャンプについて報告しました。子どもの「プログラムがないなら参加する」との言葉に代表されるように、「自分の意思でやりたいことをやる」「やりたくないことはやらなくていい」という遊びの自由や楽しさを感じていたこと、大人が様々な出し物を繰り広げているにも関わらず自由を感じていたこと、楽しそうな子どもとともにそれ以上に楽しそうな大人がそこにいたこと、などがこのキャンプから感じたことでした。IPAでのこの報告とそれに対する聴衆の反応をお伝えするとともに、今後取り組むべき課題を子どものからだと心に落とし込んで考えてみたいと思います。

 

報告④ コロナをきっかけに~報告趣旨

大屋哲二(福岡市小学校教諭/Art.31 

コロナ禍をきっかけに、子どもたちの主体的に問題を解決したり、さらに良くしていこうとしなくなってきていると学校現場や子育て・教育に関わる方々から耳にします。コロナ禍で活動の機会を奪われて必要な力を付けることが積み残されているのは当然ですが、実はコロナ禍以前から日本の教育はその目標である「人格の完成」よりも「人材の育成」に重きを置くようになっています。さらに教職員の働き方改革も重なって教育現場では子ども達の発達をじっくり見守り、支えていくことがむずかしくなっていました。

そんな中で、私が6年生を担任するたびに大事に続けてきた活動を紹介します。初めは学級活動の時間に担任するクラスで、学年崩壊状態の学年を持ってからは、学年のみんなで、さらに学校全体の研究テーマとして総合的な学習の時間を中心に取り組んだものです。活動内容は「自分達の小学校6年間を振り返って、想いを伝えよう、残そう」と映画や、舞台劇、コンサート等々、様々な形にして表現してきた活動です。1010年活動を重ねることでいろんな事が起こり、いろんな事が分かってきました。

 

報告⑤ 「31条のひろば」のとりくみの成果を国連にとどけよう

増山均(早稲田大学名誉教授/31条の会)

 日本政府が、子どもの権利条約を批准してから、来年(2024年)で、30周年になります。「31条の会」は、国連に提出された政府報告書の中身を検討しつつ、4回にわたって、31条に関する市民サイドからの報告書を提出し、国連子どもの権利員会と《対話》してきました。(その経過と内容を『子どもの生活を豊かにする31条』国連と市民の対話(資料集)にまとめました)。「31条の会」は日本の子どもたちが、いかに自由世界(自分の時間、主体的に選択する活動、自治的な運営)を奪われているか指摘して来ましたが、国連は、日本政府に対して、競争的な社会・競争的な教育制度が子ども期・子ども時代を喪失させていると指摘し続けています。来年は、日本政府が第67回目の報告書を国連に提出する年です。この4年間「31条のひろば」を通じて明らかになってきた日本の子どもたちの生活と発達の実態と問題・課題を、まとめて広く日本社会に、世界に情報発信していきたいと思います。

 

31条ムーブメント宣言の提案・採択

31条ムーブメント宣言2023

《子どもの文化権(31条)》は「子ども時代」を豊かにするための基盤です。

コロナ禍の中でも、豊かな「子ども時代」を実現しましょう。

1.勝ち負けばかり 考えていると 子どもの時間が うばわれる!

2.子どもは休まないとこわれる。何もしない時間もだいじ!

3.遊びは子どもの主食です!

4.文化・芸術はいのちと育ちの活力源です!

5.日本社会に《子どもの文化権(31)》の確立を!

6.国連審査に向けて、私たちの声を届けます。

◎毎年9月の最終日曜日(2024年は928日)は「子どもの権利条約31条のひろば」の日です。

 

 

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